田んぼのポイ捨てゴミから見えてくるもの

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 私は、英語コーチのかたわら、兼業農家でもあります(^^)
先日、田んぼの草刈とトラクター耕起をしましたが、「いつも」と同じくゴミを発見!
作業の邪魔になる、というのもありますが、
  • 「海洋プラゴミ」の原因になる
  • 「温暖化」の原因になる
ので、せっせと回収しました!
(トラクター作業中の写真)
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兼業農家

実家の田畑があり、私ほぼ一人で管理をしています。
(広さは、よく把握してませんが、まぁまぁあります、笑)

田畑の管理っていうのは、「荒らさない」ということ。
イコール、草を生やさない。
定期的に草刈やトラクター耕起をしています。

管理をしつつも、

  • 田んぼは、お米作って
  • 畑は、家庭菜園レベルの野菜を作って

います。

田んぼはもうすぐ田植えなので、その準備作業中です。
畑は、夏野菜を植えてあります。

 

↓これは、長男(4歳)がお手伝いしてくれた時の。
大根の花が咲いて種の分だけを残して後は、引っこ抜くという作業(^^)
喜んでやってました!
ちょうど「おおきなかぶ」の話を読んだところだったので、「おじいさんがひっぱって~♪」って歌いながらやってました。

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農地へのポイ捨て問題

結婚前まで、実は農業生産法人に勤めていました!
実家は兼業農家だけど、よく知らない…農業の勉強の為!というのが入社のきっかけです。

「農業生産法人 株式会社 中甲」

中甲HP

 「後継者不在の農地を有効活用するため、お借りした農地で作物を栽培して、販売する会社」(HPより)
田んぼで、「米、麦、大豆、キャベツ」を主に作っている会社です。
ニュースで農業が取り上げられる時に、よく聞く「大規模農業」、中甲はまさにそれです!

 

↓こんな感じで、大型の機械を運転したりしていました。
これは、秋の稲刈り作業の風景。
この機械3台とも会社のです。
後ろに見える建物は、カントリーエレベーターと呼ばれる施設です。
収穫したお米を、モミ殻を取って、乾燥させて、玄米にする、という工程をしています。

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当初、田んぼにポイ捨てされたゴミの多さにびっくりしました!
本当に多いんです!

特に、大通りに面した田んぼには、ペットボトルを始め、コンビニ弁当や缶が多く捨てられていました。
逆に人通りが少ない、人目に付きにくい田んぼには、大きなゴミが捨てられていたりします。
一度、ソファを見たことが有ります。
もちろん作業の邪魔になるので、私達が回収、処分します。
私は、その頃は、「ポイ捨てする人」のはどうなっているのだろう?
大半は大人だろうから、これじゃ子供たちに「ポイ捨てダメ!」なんて言えるだろうか、と思いました。

↓我が田んぼにあったゴミ。
ポイ捨てだけじゃなく、風に吹かれて飛んできた、っていうのもあると思いますが、大半は、ポイ捨てが原因だと思われます。

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「ポイ捨てゴミ」の影響

ポイ捨てされたゴミ(ここでは農地かどこかは関係ないですが)、紙類はいずれ微生物が分解して土に還るので問題はないかと思います。
景観には良くないですが。

それよりも問題は、プラスチックごみです!

先月、NHK BSで放送されたドキュメンタリー

「“脱プラスチック”への挑戦~持続可能な地球をめざして~」

という番組を見ました。
(参考) https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/2443/3115590/index.html 

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以前からニュースで「海洋プラスチックごみ」の問題は良く取り上げられていたので、知っていましたが、この番組では、

「プラごみは、海洋プラスチックごみ問題、だけじゃなく、温暖化の原因にもなる」

というのです!驚きました!
もともと、海洋プラスチックごみ問題は、生態系に与える影響だけが問題だと考えていたからです。

プラスチックごみは、雨風にさらされ、更に太陽光(紫外線)を浴びて、もろくなり、時間をかけてどんどん小さくなっていきます。
元がどんなゴミだったか分からなくなる程小さくなったゴミ、マイクロプラスチックごみ(5mm以下)は、とても危険で海洋生物がエサと間違えて食べてしまいます。


この番組の中で、東京農工大学の教授の高田秀重氏が東京湾で実際に調べた内容が紹介されています。
汚染は調査開始の2013年から進んでいて、カタクチイワシの内臓からプラスチックが発見されたというのです。
また、プラスチックは、表面に物質が付着しやすい性質を持っているので、PCBなどの有害物質がくっつき、小さな魚がそれを食べて、食物連鎖を経て、有害物質が濃縮されて、最終的に人間の体に入ることになることが、懸念されるそうです。
恐ろしい!

「プラごみ」の温暖化への影響

ハワイ大学 デビッド・カール教授は、海洋プラスチックごみの排出するガスについて注目し、調査をしました。
そして、プラスチックごみから、「メタンガス」「エチレンガス」が発生していると突き止めました。
これらは「温室効果ガス」と呼ばれ、二酸化炭素同様、地球温暖化の原因の一つと考えられています。
特に「メタンガス」は、二酸化炭素の25倍の温室効果があるので、とても危険なガスなのです。

また、論文によると、日光や水にさらされている時間が長ければ長い程、温室効果ガスを多く排出するというのです。

そして、それは、海上に限らずです。
陸地でも同じ状態なのです!

これは、衝撃でした!
我が田んぼのゴミ、ただちに回収しなければ!って思いました!
ポイ捨てする人の心なんて、考えている場合じゃありません。

温暖化の現状

世界の科学者の集まりである、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)は、2018年10月に「1.5℃の特別報告(Global Warming of 1.5℃)」が出されました。

そこには、現状と今後の予測が載っています。
それは、現在、産業革命前と比較して、既に1℃上昇しており、早くて2030年に1.5℃に達するというのです!
パリ協定(2015年)で、この「1.5℃」を定めたのですが、それは温暖化による異常な自然災害を防ぎ、持続可能な地球を後世に残す為でした。

人間の体にも限界があるように、地球にも限界があります。
1.5℃は、いわば、道路の「ガードレール」
これを超えてしまったら、どんな世界が待っているか…
人類が耐えられない環境かもしれません。
今行動しないと取り返しのつかないことが起こるだろう、と科学者達は言っています。
さらに、

Pathways limiting global warming to 1.5°C with no or limited overshoot would require rapid and far-reaching transitions in energy, land, urban and infrastructure (including transport and buildings), and industrial systems (high confidence). These systems transitions are unprecedented in terms of scale, but not necessarily in terms of speed, and imply deep emissions reductions in all sectors, a wide portfolio of mitigation options and a significant upscaling investments in those options (medium confidence). (2.3, 2.4, 2.5, 4.2, 4.3, 4.4, 4.5) 参考:https://www.ipcc.ch/sr15/


すべての産業システムにおける急速かつ広範囲に及ぶ移行が必要」で、前例のないパラダイムシフトが必要とも言っていました。
転換が必要!ということです。
つまり、私達の生活を見直さないといけないのです。
それも今すぐ、急速に! 

私に「今から」出来ること!

私は、今出来ることを考えました。
今行動しないと何も変わらないからです。
思いついたのは、

  • ポイ捨てしない(当たり前!)させない(子供の教育)
  • ゴミを拾う
  • 細かくリサイクルをする
  • エコバックを常に持って、ビニールを断る(お店によっては勝手にビニールに入れられてしまう)
  • 布ナプキン、布おむつ(これらはまた別の記事を書きます)
  • 化学繊維の服を買わない
  • 今あるプラスチック用品を大切に使う
  • 外にあるプラスチック製品を太陽光の当たらない所に移す
  • 周りの人に、このことについて話して、見直すきっかけにしてもらう
  • 国や県、市の制度見直しを考える

とりあえず、これくらいですが、まだまだ出来ることはあると思うので実践していきたいと思います。

このプラスチックの問題を入り口に、皆さんが、地球の未来を考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです!

長文、お読み頂きありがとうございました。